地震の発生頻度の高い日本では、建築物の耐震性能向上や防災性など、万が一に備えた対策が進められています。その中のひとつが天井であり、なかでも脱落の危険性が高いとされる天井は「特定天井」と呼ばれ、安全性の検証や改修が急がれています。ここでは、そんな特定天井について詳しく知るべく、基本的な情報から対策方法まで、さまざまな情報をまとめてみました。
特定天井とは、国土交通省が設けた新たな安全基準のひとつです。ここでは、国土交通省告示771号に定められている特定天井の条件と、なぜ特定天井が定められることになったのか、といった時代背景について解説しています。特定天井に関する基本中の基本となる知識ですので、ぜひ目を通しておいてください。
もし、既存の建築物や新しく建てる建築物が特定天井であった場合、定められた基準に沿って改修を行わなくてはなりません。その方法は新築と既存で異なり、新築の場合は仕様ルート・計算ルート・大臣認定ルートのいずれかの条件を満たす必要があります。くわしい条件について記載していますので、しっかりチェックしておきましょう。
多くの建築物に用いられている吊り天井ですが、どういった構造の天井を吊り天井と呼び、その耐震性はどうなっているのでしょうか?ここでは地震が発生した際の吊り天井のリスクと、吊り天井を耐震化する方法についてまとめました。さまざまな方法があるので、ぜひ参考にしてみてください。
耐震天井とは、「パーツの補強」「ブレースの設置」「クリアランスの確保」によって耐震性能が向上した天井のこと。ここでは、耐震天井の基準を満たすための3つの対策の内容と、耐震天井と特定天井の違い、選択肢のひとつとして考えたい膜天井の特徴・メリットについてご紹介していきます。地震に強い天井で安全性を確保し、快適な空間づくりを目指しましょう。
軽量天井は、従来の天井よりも軽量な天井材です。落下時の被害を抑えることができるため、一般住宅やアパート、教育関係の建物や体育館など様々な施設で用いられています。軽量天井は脱落によって重大な危害が生じる恐れがある特定天井には該当しません。軽量天井には吸音性や防火性などの基本的な性能が求められますが、軽量天井の中でも膜素材でできている膜天井は、安全性や自由度が高いなどのメリットがあります。
公共/商業施設の耐震化
学校、庁舎、体育館、展示場、
商業施設、屋内プール、倉庫、工場
こんな膜天井
集合住宅などの耐震化
集合住宅、マンション、
一軒家
こんな膜天井