地震による天井崩落を防ぐ「耐震天井」。そこに取り付ける照明器具にも、天井本体と同等の強度が求められます。天井材が揺れに耐えても、照明器具の固定が不十分であれば、落下による重大事故につながりかねません。本記事では、耐震天井に設置する照明器具の適切な選び方と、施工時に厳守すべき重要ポイントを解説します。
照明器具の耐震性能は、日本照明工業会のガイドラインに基づき、設置場所のリスクに応じてランク分けされています。
特に、法令で定められた「特定天井」(高さ6m超、面積200㎡超などの大空間)や防災拠点では、最も性能が高い「クラスS2」の採用が推奨されます。激しい揺れでも器具が破損・脱落しないよう設計された高強度モデルを選定することが、安全確保の第一歩です。設計者や施工者は、対象施設が特定天井に該当するかを確認し、建物の特性に合致した製品を選ぶ必要があります。
耐震天井は、地震時にあえて揺れることで力を逃がす構造の場合があります。そのため、照明器具も天井の動きに追従し、周囲と干渉しない設置をしておきましょう。
埋込型や直付型であっても、天井の仕上げ材だけに固定するのは良くない選択です。必ず野縁受けや構造体といった強固な下地に留め付けてください。また、器具が勝手に揺れて天井材を破損させたり、逆に天井の変形で器具が圧迫されたりしないよう、適切なクリアランス(隙間)の確保も重要といえます。
システム天井やTバー天井においては、グリッドに器具を乗せるだけでなく、専用金具での固定が必須です。照明器具を単なる設備ではなく「天井構造の一部」として捉え、強固に一体化させましょう。
どれほど強固に固定しても、想定外の揺れや経年劣化による破損リスクはゼロではありません。そこでポイントとなるのが、メインの固定とは別に、安全ワイヤやチェーンで器具を梁やスラブに結びつける「二重支持」です。万が一器具が外れても、このワイヤが命綱となり、床への落下という最悪の事態を防ぎます。
近年普及しているLED照明は軽量ですが、「軽いからワイヤは不要」という判断は危険です。軽微な揺れでも、繰り返しの負荷で固定部が緩む懸念が残ります。重量に関わらず落下防止策を講じることが、見えない天井裏での「安全の最後の砦」なのです。
耐震天井の照明器具は、単に明るさを確保するだけでなく、災害時の激しい揺れに耐えうる強度と施工品質が問われます。
適切な耐震クラスの選定、構造体への強固な固定、ワイヤによる二重の落下防止措置、これらを徹底することで、被害リスクは大幅に低減可能です。建物全体の安全性を高めるために、天井構造と照明設備、両面からの対策を確実に講じましょう。
500m2以上の工場向け

引用元:マクライフ公式HP(https://maklife.jp/works/)
こんな膜天井
集合住宅向け

引用元:リフォジュール公式HP
(https://www.refojoule.co.jp/makutenjo/index.php#jirei:~:text=L%3D2.7M-,%E6%96%BD%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E4%BE%8B,-%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3)
こんな膜天井