重量が軽く、耐震性や安全性に優れた天井が軽量天井です。東日本大震災では、天井が落下したことによる多くの被害が生じました。建物そのものが無事でも、天所が落下することで人命が失われることがあったのです。
軽量天井は柔らかい素材が使われており、落下しても被害を抑えることが出来ます。また、耐火性能の面で木材よりも優れている為、店舗や住宅でも用いられていることが増えてきました。
軽量天井は特定天井には該当しません。
政府は、落下すると重大な被害が生じる恐れがある吊り天井と定めています。特定天井の条件は、以下の通りです。
軽量天井は、特定天井に該当することを避けるべく開発されたものです。軽量天井が普及したことにより、建物の安全性を高めることに繋がっています。
仕上げ材にグラスウールを使用しており、吸音性、断熱性を兼ね揃えた軽量天井材です。
単位面積2kg/㎡以下の設計にも対応できます。
ステンレス製で耐食性に優れた軽量天井材であり、高品質なJIS規格品です。軽量で扱いやすく、各部材の寸法精度が高い、部材同士の結合時にゆるみが生じにくい特徴があり、効率的な施工を行うのに適しています。工場地帯などの厳しい環境下でも機能を発揮できます。
グッドデザイン賞を受賞した羽のようなしなやかさを特徴とする超軽量天井材です。和紙のように軽いにもかかわらず、安全性を確保するために必要な機能を維持しています。また、たわむことなく美しい平滑面はデザイン性にも優れています。
※CARLTONは2023年12月31日で販売を終了しています。
不織布をガラスクロスで包んだものであり、1㎡あたりわずか700gと石膏ボードの1/10の軽さを実現した軽量天井材です。TEIJINの繊維技術が生み出したこの天井材は不燃認定を受けており用途に合わせて工法を選択できます。
軽くて柔らかい膜天井であり、石膏ボードの1/30という軽さで天井の安全性強化に適しています。高品質の特殊な樹脂シートで施工性が良く、工期が従来の3分の1程度と大幅短縮できることで公営住宅やアパート、教育施設、体育館など様々な建物に用いられています。また、湿気に強い、吸音効果が高いとの特徴もあり、室内プールにも対応できます。
軽量天井は軽い天井材を使用した天井です。軽くて柔らかい素材のため、落下の際に被害を抑えられます。軽量天井が登場し、必要とされるようになった背景は東日本大震災です。東日本大震災では天井が落下したことで、多数の大きな被害を出しました。
たとえば体育館のような大型施設の天井が落下した事例もあります。そのため政府は吊り天井を対象に、落下すると重大な被害が起きる可能性の高いものを特定天井と定めました。従来よりも安全性が高く、施工性や耐火性能で木材が良好で、湿気よりも強いという特徴があります。
特定天井は脱落で重大な被害が起きる可能性が高い天井で、条件が定められています。「6m超の高さにある」「面積20㎡超」「質量2kg/㎡超」「人が日常利用する場所に設置されている」が条件です。直天井については、特定天井に該当しません。
軽量天井は高い耐震性と安全性を誇ります。同時に特定天井に該当しないのがポイントです。日本はこれまで多くの大地震が発生しました。その度に多くの被害が発生してきたのです。多くの犠牲があり今後減らしていく意味でも、耐震性と安全性が高い軽量天井は注目されています。
>質量20kg/㎡以下では、仕様ルートという基準をクリアしなければなりません。吊り天井と壁の接する箇所はクリアランスを設けます。地震で揺れても落下予防が期待できるのです。また、吊り天井の吊っている部材に関しては、数値的な基準が詳細に設けられています。
体育館や高層ビルは、仕様ルートを適用しようとしても困難なケースも多いです。その際は計算ルートで対応します。構造計算を実施し、吊り天井の耐震性を検証するという内容です。
一般的ではなく特徴的な形状の天井があります。たとえば音楽ホールを見ると形状は一般的ではありません。仕様や計算基準の適用がむずかしい天井といえます。その場合は、国土交通大臣認定取得して対応できるのです。特定天井が安全かどうか、時刻歴応答解析や実験および数値検証を行います。
地震のエネルギーは巨大です。そのために天井の落下を食い止めるため、対策をしなければなりません。たとえば、既存建築物については、ネットやワイヤーやロープを使い、天井を吊るような対策が求められます。
軽天(軽量天井)は、鉄骨造りの建物で使用される「軽量鉄骨天井下地」を指し、ビルやマンションなどで広く採用されています。天井仕上げを支える大切な部分で、耐久性を確保します。
安全性が高い軽量天井ですが、既存の天井を耐震天井に変更するのであれば膜天井にする選択もあります。
膜天井は軽量天井の中でも安全性が高いものであり、膜状の天井材を使用したものです。厚さは1㎜、質量が600g/㎡と先ほど紹介した「かるてん」よりも軽くなっており、落下時の被害を最小限に抑えることが出来ます。
また、膜天井は柔らかく地震の揺れが起こっても変形することで落下のリスクを軽減。一方で強度が高く、吸音性能や気流のコントロール性能が優れている、デザインの自由性も高いなどのメリットがあります。通常の改修工事よりも工期が短いので、軽量天井を選択するのであればぜひ膜天井も検討してみましょう。
500m2以上の工場向け
こんな膜天井
集合住宅向け
こんな膜天井